東光寺「猿舞」



櫻井真人さんと亀山華菜さん
「猿舞」県指定文化財 無形民俗文化財
昭和五十二年十二月二十日指定 東光寺猿舞保存会
東光寺の伽藍神である日吉神社の祭典として執り行われる「猿舞」は元々猿踊りと呼ばれその歴史は今からおよそ三百年ほど前の元禄年間(一六八八~一七〇四)には舞われていたとされています。神の遣いとされる雄雌(夫婦)の猿面を被った二人の子供が楽人の奏でる、笛と太鼓の音色に合わせて三種の舞「双々の舞」「扇の舞」「本舞」を奉納する全国的にも珍しい民俗芸能です。
例年の通り今年も四月の第二土曜日(四月十二日)に東光寺の日吉神社で例祭が、午後一時より執り行われ「猿舞」が奉納されました。前日の荒れた天気とは、打って変わって当日は好天に恵まれ、多くの来場者で祭場は賑わっていました。「猿舞」を見るために、観客の中には遠方よりお越しいただいた方もおられました。
「東光寺」の本堂西側に設けられた舞台で、氏子一同が参列し行われた神事の後に「猿舞」は約十五分にわたって奉納されました。雄の猿面の顔には、しわが(四本) 雌の猿面の顔には、しわが(三本)入っています。雄の猿面を被って大役を務めたのは、六合小学校五年生の櫻井真人さん 雌の猿面を被って同じく大役を務めたのは、六合小学校三年生の亀山華菜さんです。二人の舞は見事に息が合っていて、練習の成果がうかがえる「猿舞」でした。地元の歴史ある民俗文化財「猿舞」は東光寺の魅力づくりに活用されています。伝統文化を継承し、三百年以上続けてきた地元の苦労を感じた一日になりました。
六合コミュニティ委員会 広報部